ヨーロッパの人々の暮らしなどの資料を眺めておりますと、そこには暖炉や薪ストーブの姿を数多くみかけることがあります。厳しい冬の期間の長い地域では、暖炉や薪ストーブのといったようなものが大変重宝されているようです。かつては日本でも囲炉裏といったようなものが住宅の中央に設置され、常に人々の生活の真ん中に位置していたようにも感じます。人々は囲炉裏を囲みながら、会話をしたり暖をとったり調理をしたりするといったような姿が、常にあったようですが、いつからかそのような生活や家族との光景はなくなり、現代的な住宅環境のなかにはシステムキッチンなどといったような現代的な調理器具によって、皆さんの生活がサポートされつつあるのではないでしょうか。最近はエコロジーな観点からも、森林や山からの間伐材を利用する薪ストーブなどが、暖房や調理器具としても注目を集めてもういるようです。実際に炎を見るというような生活習慣が、消滅しつつある現代人にとって、ろうそくの炎やキャンプファイヤー、囲炉裏などの実際の炎を見ることで、心身ともに癒される人たちもいるのではないでしょうか。温かみのあるインテリア作りの中に炎というものは、常に人々の真ん中に位置していたような気がします。「炎」は、実際に人々の心得の癒しでもあったのかもしれませんね。ヨーロッパの人々のインテリアには、額縁などの肖像画や家族写真などを多く見かけることがありますが、日本人の生活のなかでは、壁を埋め尽くすほどの額縁を飾る生活習慣はありませんが、これは自然災害の比較的多い日本の気候風土との関わり合いがあるのかもしれません。ヨーロッパの人々は、自宅のインテリアとして、家族写真や肖像画を飾ることが大好きな人種であると言っても良いようです。暮らしのなかに「炎」や「家族写真」などの温かみのあるアイテムがあることは、なんともココロ温まるものですね。