人々の文化と宗教は、密接に結びついております。美術館などで様々な額縁に入った絵画などを眺めていても、そこに宗教観や神の存在を信仰する人々のスピリットとして、様々な造形美に出会うことなども多いのではないでしょうか。実際に現代を生きる私たちの暮らす現代社会の中でも、何気ない生活のベースのなかにもたくさんの古典的な人々の宗教観なども盛り込まれているようです。風呂敷などにも多く使われている「唐草模様」なども先の時代を生きたの人々が、様々な思いを込めて伝統として語り継がれてきたもののようです。「唐草模様」は日本に仏教が伝来するとともに国内にやってきた文様ではないかと考えられているようです。古代のエジプト、ギリシャ、インド、中国などを経由して日本に入ってきたと考えられている唐草模様は、現代を生きる私たちの生活の一部となって、現代では日用品などにも使われております。実際に、私たちが唐草模様を目にした時に、そのベースともなる先人たちの精神的な背景は、イメージされることは少ないかもしれませんが、長い歴史のなかで語り継がれてきた「唐草模様」は、生き生きとした植物たちの生命力などを表しているなどと考えられているようです。現代のように飛行機や大型船などの近代的な移動手段がない時代においても、人々は世界とリンクし、その精神性や文化をお互いに共有していた現れとして「唐草模様」を、今一度感じ取ってみることも乙なものです。